メガネフクロウ

メガネフクロウ

英名:Spectacled Owl

学名:Pulsatrix perspicillata

分類:フクロウ目フクロウ科メガネフクロウ属

その名の通り、眼鏡(Spectacles)をかけているようなユニークな顔の模様が特徴の大型フクロウです。種小名の perspicillata もラテン語で「眼鏡をかけた」という意味です。

目次

メガネフクロウの特徴

どれくらいの大きさ?体の特徴は?

体長は約41〜52cmほどの中型のフクロウです。

顔には「メガネ」をかけているように見える、特徴的な白い模様があり、目の周りから眉、喉にかけて白く、それが黒っぽい頭の色とのコントラストで際立ちます。

どこに生息している?

主に中南米の熱帯地域(ネオトロピクス)に広く分布しています。カリブ海のトリニダード島などでも見られます。やブラジル南部にかけて、広範囲に分布します。

生い茂った熱帯雨林を最も好みますが、森の端や乾燥した林、サバンナなど、さまざまな環境に適応できます。低地の森林にいることが多いですが、標高1,500m付近で見つかった記録もあります。

何を食べて生きているの?狩りの方法は?

食事は非常に多様で、さまざまな種類の生き物を捕らえます。哺乳類はネズミやコウモリのような小動物から、スカンク、ポッサム、さらには小さなサルやナマケモノまで、また小型の鳥類や爬虫類など幅広く捕食します。

主な狩りの方法は、待ち伏せです。木の枝にじっととまり、鋭い視覚と聴覚で獲物を探します。獲物を見つけると、素早く静かに襲いかかって捕らえます。また、木の葉や枝にいる昆虫などを直接ついばんで捕ることもあります。

絶滅は危惧されている?

IUCNレッドリストでは LC (低懸念) に分類されています。

分布域が非常に広く、現在のところ個体数は安定していると考えられています。しかし、他の多くの熱帯雨林の生物と同様に、大規模な森林伐採による生息地の喪失が、将来的な最大の脅威となります。

IUCNレッドリストとは?

IUCNレッドリストとは、国際自然保護連合(IUCN)が作成している、世界で最も包括的な絶滅のおそれのある野生生物のリストです。正式名称は「The IUCN Red List of Threatened Species™」といいます。

IUCNレッドリストの分類
分類(英名)分類(和名)説明
EX (Extinct)絶滅最後の1個体が死亡したことが疑う余地のない種
EW (Extinct in the Wild)野生絶滅本来の生息地では絶滅し、飼育下・栽培下でのみ生存している種
CR (Critically Endangered)深刻な危機ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い種
EN (Endangered)危機CRほどではないが、近い将来、野生での絶滅の危険性が高い種
VU (Vulnerable)危急野生での絶滅の危険性が増大している種
NT (Near Threatened)準絶滅危惧現時点では絶滅危惧ではないが、将来的に移行する可能性がある種
LC (Least Concern)低懸念絶滅リスクが低く、保全上の懸念が少ない種
DD (Data Deficient)情報不足評価するための情報が不足している種
NE (Not Evaluated)未評価まだ評価が行われていない種

出典

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