アメリカ合衆国の国鳥として、その威厳ある姿で知られるハクトウワシ。しかし、実際に彼らが「どこに」「どのような環境で」暮らしているのか、詳しく知っていますか?
この記事では、「ハクトウワシはどこに分布しているの?」という疑問に、地図での分布マップやそこから見られる傾向などを解説します。

ハクトウワシの生息分布図
ハクトウワシの生息域は、アラスカやカナダの広大な森林地帯から、アメリカ合衆国全土、そしてメキシコ北部にまで広がっています。まずはこちらの生息分布図をご覧ください。
赤色が濃い順に、通年繁殖地>夏季繁殖地>越冬地>渡り時の移動経路

なぜ、水辺の近くに住んでいるの?
ハクトウワシの分布図を見ると、その生息地が海岸線や、五大湖、ミシシッピ川といった大きな水辺に集中していることがわかります。これには、彼らの食性が大きく関係しています。
ハクトウワシの主食は、サケやマスといった魚類です。そのため、狩りをするための豊かな水辺と、巣を作るための大きな木がある場所が、彼らにとって最高の住処となるのです。
ハクトウワシの分布からみる「渡り」
先ほどの分布図を見ると、一年中同じ場所で暮らすハクトウワシと、季節によって住処を変えるハクトウワシがいることがわかります。この違いは、なぜ生まれるのでしょうか?
アメリカ北部に分布(夏の繁殖地に住む個体群)
カナダやアラスカの内陸部で繁殖するハクトウワシは、冬になると厳しい寒さで川や湖が完全に凍結し、魚を獲ることができなくなってしまいます。そのため、彼らは生き延びるために、水面が凍らないアメリカ南部や沿岸部へと、食べ物を求めて「渡り」を行うのです。
アメリカ南部に分布(周年生息地に住む個体群)
一方、フロリダ半島や太平洋岸など、比較的温暖な地域で暮らすハクトウワシは、冬でも水面が凍ることがなく、一年中安定して魚を獲ることができます。そのため、彼らは渡りをする必要がなく、一年を通して同じ縄張りで生活します。
渡りについての疑問
このように、同じハクトウワシでも、生息する地域の気候と、それに伴う餌の確保のしやすさによって、その暮らし方は大きく異なっているのです。
ところで、なぜ南に渡ったハクトウワシは、越冬後にわざわざまた北へ帰るのでしょうか。これはハクトウワシに限らず渡り鳥に共通の疑問にもなるのですが、そちらについては以下の記事で解説していますので、良ければ合わせて読んでみてください。
