【生態】魚しか眼中にない?ミサゴの狩りを徹底解剖!

水辺の上空を舞い、目にも止まらぬ速さで水中にダイブし、見事に魚を捕らえて飛び立つ、それがミサゴの狩りです。ミサゴの食性は9割以上が魚と言われており、魚を狩るスペシャリストでもあります。

他の猛禽類とはまた違った狩りの特徴を持つミサゴですが、彼らはなぜあれほどまでに巧みに魚を捕らえることができるのでしょうか?
この記事では、ミサゴが「空飛ぶ漁師」と呼ばれる所以である、その狩りの一部始終と、魚を狩るための特化した特徴を4つご紹介します。

そもそもミサゴとはどんな鳥?という方は先にこちらから読むのがおすすめです。

目次

ミサゴの狩りの一部始終

ミサゴの狩りは、大きく分けて4つのステップで行われます。

ステップ1:偵察

水面から10~40メートルの上空で、ホバリング(停空飛翔)したり、ゆっくりと旋回したりしながら、水中の獲物を探します。彼らの驚異的な視力は、水面の光の反射をものともせず、魚の姿を正確に捉えることができます。

ステップ2:急降下して水面にダイブ

獲物を見つけると、翼をたたみ、ほぼ垂直に、時速50~80kmものスピードで水中へと突入します。

ステップ3:捕獲

足から水中に飛び込み、鋭い爪で一瞬のうちに魚を鷲掴みにします。時には体全体が水中に沈むこともありますが、力強い翼で水面を蹴るようにして、再び大空へと舞い上がります。

ステップ4:運搬

捕らえた魚は、必ず頭を進行方向に向けて運びます。これは、飛行中の空気抵抗を最小限にするためです。

出典:神戸新聞社(kobedigital)

魚を逃さない!ミサゴが持つ4つの特徴

ミサゴの体は、まさに「魚を捕らえるため」に最適化されています。その驚きの特徴を4つご紹介します。

秘密1:反転する足指

一般的な鳥類の足指は、前に3本、後ろに1本(三前趾足)ですが、ミサゴの足指は、他の多くの猛禽類と異なり、外側の指(第四趾)を前向きにも後ろ向きにも、自在に動かすことができます。

厳密には異なりますが、人間で例えると、鉄棒を握る手の形をするときに、小指を親指の隣に持ってこれる、というイメージになります。

これにより、魚を掴む際に、指を「前2本、後ろ2本」の配置(対趾足)にして、獲物を前後からがっちりとロックすることができます。

秘密2:天然の滑り止め「スパイク」

足の裏には、「spicule(スピキュール)」と呼ばれる、ヤスリのようにザラザラした無数の棘状の突起があります。これが天然の滑り止めとなり、滑りやすく暴れる魚を、一度掴んだら絶対に逃しません。

秘密3:水中ゴーグルと防水の鼻

水中へ高速でダイブするため、ミサゴは特殊な「瞬膜(しゅんまく)」という半透明のまぶたを持っています。ダイブの瞬間、この瞬膜を閉じることで、目を保護する水中ゴーグルの役割を果たします。また、鼻の穴(鼻孔)も、水が入らないように自由に閉じることができます。

秘密4:水を弾く羽毛

羽毛には、油分が多く含まれており、高い撥水性を持っています。これにより、水中に飛び込んでも羽が水を吸って重くなるのを防ぎ、すぐに飛び立つことができるのです。

まとめ:ミサゴが魚を捕らえられるのは必然

これら全てが組み合わさって初めて、あの見事な狩りが成立します。魚を捕るために特化した機能というのは非常に美しいものです。魚からしたらたまったものではないですが。

出典

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