ソウゲンワシ

ソウゲンワシ

英名:Steppe Eagle

学名:Aquila nipalensis

分類:タカ目タカ科イヌワシ

イヌワシに近縁な大型のワシです。英名の “Steppe Eagle” は、その主な生息地である広大な草原地帯(ステップ)を表しています。種小名の nipalensis は「ネパールの」を意味します。

目次

ソウゲンワシの特徴

どれくらいの大きさ?体の特徴は?

体長62-81cm、翼開長165-215cm。

全体的にがっしりとした体格で、濃い褐色の羽毛をしています。嘴の付け根から口角にかけての切れ込み(口角)が目の後ろまで達するのが、イヌワシなど他の大型ワシ類との識別点になります。若鳥は翼の下面に淡い色の帯模様が明瞭に見えます。

どこに生息している?

ヨーロッパ東部から中央アジアにかけての広大なステップ地帯で繁殖し、冬期はアフリカ東部から南部、そして南アジアへ渡ります。非常に長距離の渡りを行う鳥です。

木のない開けた草原、半砂漠、農耕地などを好みます。営巣場所として、見晴らしの良い低い木や、時には地面そのものや岩の上を利用します。

何を食べて生きているの?狩りの方法は?

食性は非常に幅広く、繁殖地ではジリスなどの小型から中型の哺乳類を主食とします。越冬地や渡りの途中では、動物の死骸や、シロアリなどの昆虫の大量発生を積極的に利用します。

しばしば地面に降りて、歩きながら獲物を探します。渡りの時期には大きな群れを形成することがあります。その堂々とした姿とは裏腹に、他の捕食者が食べ残した死肉を漁るなど、非常にたくましい一面も持っています。

絶滅は危惧されている?

IUCNレッドリストでは EN (絶滅危惧) に分類されています。

ここ20年ほどで、個体数が壊滅的に減少しています。 主な原因は、繁殖地の草原が農地に転換されて餌となるジリスが減少していること、そして越冬地や渡りの経由地における電線との衝突や感電死、毒餌による二次被害など、人間活動によるものです。

IUCNレッドリストとは?

IUCNレッドリストとは、国際自然保護連合(IUCN)が作成している、世界で最も包括的な絶滅のおそれのある野生生物のリストです。正式名称は「The IUCN Red List of Threatened Species™」といいます。

IUCNレッドリストの分類
分類(英名)分類(和名)説明
EX (Extinct)絶滅最後の1個体が死亡したことが疑う余地のない種
EW (Extinct in the Wild)野生絶滅本来の生息地では絶滅し、飼育下・栽培下でのみ生存している種
CR (Critically Endangered)深刻な危機ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い種
EN (Endangered)危機CRほどではないが、近い将来、野生での絶滅の危険性が高い種
VU (Vulnerable)危急野生での絶滅の危険性が増大している種
NT (Near Threatened)準絶滅危惧現時点では絶滅危惧ではないが、将来的に移行する可能性がある種
LC (Least Concern)低懸念絶滅リスクが低く、保全上の懸念が少ない種
DD (Data Deficient)情報不足評価するための情報が不足している種
NE (Not Evaluated)未評価まだ評価が行われていない種

出典

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