
オジロワシ
英名:White-tailed Eagle
学名:Haliaeetus albicilla
分類:タカ目タカ科ウミワシ属
オオワシと同じウミワシ属の仲間です。種小名の albicilla はラテン語で「白い尾」を意味し、その名の通りの特徴を示しています。英名も同様です。
多くの国で国鳥やシンボルとして扱われています。例えば、ポーランドの国章にはオジロワシが描かれています。
オジロワシの特徴
どれくらいの大きさ?体の特徴は?
体長66-94cm、翼開長178-245cm。大型のワシですが、オオワシと比較すると一回り小さいです。
成鳥は全体的に褐色で、頭部から首にかけてはより淡い色合いになります。尾羽は純白で、短くクサビ形をしています。嘴は黄色ですが、オオワシほど巨大ではなく、より直線的です。若鳥は尾が白くなく、嘴も黒っぽいため、他のワシ類との識別が難しい場合があります。
どこに生息している?
ユーラシア大陸のグリーンランドからヨーロッパ、中東、アジア北部にかけて非常に広範囲に分布します。日本では、冬鳥として主に北日本に飛来しますが、北海道の一部では繁殖もしています。
海岸、湖沼、大きな河川、湿地など、水辺の環境を好みます。繁殖には、静かで安全な森林が必要です。
何を食べて生きているの?狩りの方法は?
非常に多様なものを食べるジェネラリストです。魚類が主食ですが、鳥類(カモ、ガン、カモメなど)、哺乳類(ノウサギなど)、そして動物の死骸も重要な食物です。
狩りのスタイルも多様で、水面から魚を捕らえたり、鳥の群れを追い回したり、他の鳥から獲物を奪ったり、地上を歩いて死骸を探したりします。オオワシよりも順応性が高く、様々な状況で餌を得ることができます。
絶滅は危惧されている?
IUCNレッドリストでは LC (低懸念) に分類されています。
かつてヨーロッパの多くの地域で、人間による迫害やDDTなどの農薬汚染により絶滅寸前まで追い込まれました。しかし、その後の法的な保護と熱心な再導入プロジェクトにより、イギリスやアイルランドなどで個体数が回復しつつあり、「保全の成功例」の一つとされています。
IUCNレッドリストとは、国際自然保護連合(IUCN)が作成している、世界で最も包括的な絶滅のおそれのある野生生物のリストです。正式名称は「The IUCN Red List of Threatened Species™」といいます。
IUCNレッドリストの分類
分類(英名) | 分類(和名) | 説明 |
---|---|---|
EX (Extinct) | 絶滅 | 最後の1個体が死亡したことが疑う余地のない種 |
EW (Extinct in the Wild) | 野生絶滅 | 本来の生息地では絶滅し、飼育下・栽培下でのみ生存している種 |
CR (Critically Endangered) | 深刻な危機 | ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い種 |
EN (Endangered) | 危機 | CRほどではないが、近い将来、野生での絶滅の危険性が高い種 |
VU (Vulnerable) | 危急 | 野生での絶滅の危険性が増大している種 |
NT (Near Threatened) | 準絶滅危惧 | 現時点では絶滅危惧ではないが、将来的に移行する可能性がある種 |
LC (Least Concern) | 低懸念 | 絶滅リスクが低く、保全上の懸念が少ない種 |
DD (Data Deficient) | 情報不足 | 評価するための情報が不足している種 |
NE (Not Evaluated) | 未評価 | まだ評価が行われていない種 |