ラナーハヤブサ

ラナーハヤブサ

英名:Lanner Falcon

学名:Falco biarmicus

分類:ハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ属

ハヤブサ (Peregrine Falcon) と近縁ですが、より乾燥した環境に適応しています。
古代エジプトの時代から、鷹狩りの世界で高く評価されてきました。ハヤブサよりも気性が穏やかで訓練しやすいため、中東やヨーロッパの鷹匠の間で伝統的に用いられてきました。

目次

ラナーハヤブサの特徴

どれくらいの大きさ?体の特徴は?

体長43-50cm、翼開長95-105cmと猛禽類の中では小型です。

背中側は灰色やスレート色で、ハヤブサに似ていますが、頭頂部が赤褐色(またはクリーム色)であること、そして頬の「ヒゲ」模様がハヤブサほど太くなく、細いことが識別点となります。腹部は淡い色で、細かい斑点があります。

どこに生息している?

アフリカ大陸、アラビア半島、およびイタリアやバルカン半島などの南東ヨーロッパに分布します。

開けた乾燥地帯を好み、サバンナ、砂漠、岩の多い丘陵地帯などで見られます。ハヤブサが水辺を好むことが多いのに対し、ラナーハヤブサはより乾燥した内陸部で生活しています。

何を食べて生きているの?狩りの方法は?

主に鳥類を捕食しますが、コウモリ、ネズミ、トカゲ、昆虫なども食べます。

ハヤブサの得意とする高速の急降下(ストゥープ)も行いますが、それ以上に獲物を低空で水平に追跡する狩りを得意とします。 ペアで協力して狩りをすることも知られており、一方が獲物の群れを追い立て、もう一方が混乱した個体を捕らえるといった戦術をとります。この水平追跡能力の高さが、開けた土地での狩りに適応した結果と考えられます。

絶滅は危惧されている?

IUCNレッドリストでは LC (低懸念) に分類されています。

全体的な個体数は安定していると考えられていますが、ヨーロッパの個体群は減少傾向にあり、地域的な保全の必要性が指摘されています。農薬の影響や、ハヤブサとの競合、人間による巣の攪乱などが脅威となることがあります。

IUCNレッドリストとは?

IUCNレッドリストとは、国際自然保護連合(IUCN)が作成している、世界で最も包括的な絶滅のおそれのある野生生物のリストです。正式名称は「The IUCN Red List of Threatened Species™」といいます。

IUCNレッドリストの分類
分類(英名)分類(和名)説明
EX (Extinct)絶滅最後の1個体が死亡したことが疑う余地のない種
EW (Extinct in the Wild)野生絶滅本来の生息地では絶滅し、飼育下・栽培下でのみ生存している種
CR (Critically Endangered)深刻な危機ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い種
EN (Endangered)危機CRほどではないが、近い将来、野生での絶滅の危険性が高い種
VU (Vulnerable)危急野生での絶滅の危険性が増大している種
NT (Near Threatened)準絶滅危惧現時点では絶滅危惧ではないが、将来的に移行する可能性がある種
LC (Least Concern)低懸念絶滅リスクが低く、保全上の懸念が少ない種
DD (Data Deficient)情報不足評価するための情報が不足している種
NE (Not Evaluated)未評価まだ評価が行われていない種

出典

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