
フォークランドカラカラ
英名:Striated Caracara
学名:Phalcoboenus australis
分類:ハヤブサ目ハヤブサ科アンデスカラカラ属
カラカラ類は、ハヤブサ科の中でも地上での活動に比較的適応したグループです。種小名の australis はラテン語で「南の」を意味し、その分布域を示しています。現地では “Johnny Rook” という愛称で呼ばれることもあります。
フォークランドカラカラの特徴
どれくらいの大きさ?体の特徴は?
体長53-65cm、翼開長116-125cm。
全体的に黒褐色の羽毛で、首や胸に細かい白色の縦縞模様があるのが名前の由来(Striated = 縞のある)です。顔の裸出している皮膚はオレンジ色や黄色で、嘴の根元は青灰色をしています。頑丈な脚を持ち、歩行や走行に適しています。
どこに生息している?
南アメリカ大陸南端のフォークランド諸島およびティエラ・デル・フエゴ諸島の島々に限定的に分布します。
主に岩の多い海岸線や、ペンギンやアホウドリなどが大規模な繁殖コロニーを形成する海岸沿いの草原に生息します。人間の居住地の近くにも現れ、残飯などを漁ることもあります。
何を食べて生きているの?狩りの方法は?
非常に多様かつ機会選択的です。主な食物は、海鳥(ペンギン、アホウドリなど)の卵や雛、そして動物の死骸です。また、昆虫、無脊椎動物、人間の出すゴミまで、食べられるものは何でも利用します。
好奇心が旺盛で、知能が非常に高い鳥として知られています。集団で行動することも多く、協力して獲物を探したり、他の鳥から餌を奪ったりします。人間の持ち物(カメラ、帽子、テントの紐など)に興味を示して、いたずらをすることでも有名です。その探究心と大胆さが、厳しい環境で生き抜くための重要なスキルとなっています。
絶滅は危惧されている?
IUCNレッドリストでは NT (準絶滅危惧) に分類されています。
もともと分布域が非常に限定的であるため、環境の変化や病気の発生に対して脆弱です。過去には、家畜(主に羊)を襲うと誤解され、人為的に駆除された歴史があります。現在、主な脅威は人間の活動による生息地の攪乱や、外来種による影響などが懸念されています。
IUCNレッドリストとは、国際自然保護連合(IUCN)が作成している、世界で最も包括的な絶滅のおそれのある野生生物のリストです。正式名称は「The IUCN Red List of Threatened Species™」といいます。
IUCNレッドリストの分類
分類(英名) | 分類(和名) | 説明 |
---|---|---|
EX (Extinct) | 絶滅 | 最後の1個体が死亡したことが疑う余地のない種 |
EW (Extinct in the Wild) | 野生絶滅 | 本来の生息地では絶滅し、飼育下・栽培下でのみ生存している種 |
CR (Critically Endangered) | 深刻な危機 | ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い種 |
EN (Endangered) | 危機 | CRほどではないが、近い将来、野生での絶滅の危険性が高い種 |
VU (Vulnerable) | 危急 | 野生での絶滅の危険性が増大している種 |
NT (Near Threatened) | 準絶滅危惧 | 現時点では絶滅危惧ではないが、将来的に移行する可能性がある種 |
LC (Least Concern) | 低懸念 | 絶滅リスクが低く、保全上の懸念が少ない種 |
DD (Data Deficient) | 情報不足 | 評価するための情報が不足している種 |
NE (Not Evaluated) | 未評価 | まだ評価が行われていない種 |