
シマフクロウ
英名:Blakiston’s Fish Owl
学名:Bubo blakistoni
分類:フクロウ目フクロウ科ワシミミズク属
種小名のblakistoniは、19世紀に函館で本種を採集したイギリスの探検家・博物学者トーマス・ブラキストン (Thomas Blakiston) への献名です。日本最大のフクロウでもあります。
シマフクロウの特徴
どれくらいの大きさ?体の特徴は?
体長60-72cm、翼開長180-190cm。世界最大級のフクロウの一つです。
全体的に褐色の羽毛で、縦方向の複雑な斑紋があります。他のワシミミズク属の種と同様に、目立つ羽角(うかく、いわゆる「耳」)を持っています。足には羽毛がなく、魚を捕らえるために鱗で覆われています。これは、水中で滑りにくくするための適応と考えられています。
どこに生息している?
ロシア極東部、中国北東部、そして日本の北海道の一部に限定的に分布します。
河川や湖沼に隣接した、古くからの広葉樹や混交林の森林(原生林)に生息します。営巣には、巨大な樹木にある大きな樹洞(うろ)が不可欠です。また、一年を通して凍らない川や浅瀬が、餌場として極めて重要になります。
何を食べて生きているの?狩りの方法は?
名前の通り、主食は魚類です。ヤマメ、イワナ、ウグイなどの川魚を主な獲物とします。冬場に魚が捕れない時は、カエルや小型哺乳類、甲殻類を捕食することもあります。
主に夜行性で、川の浅瀬や岸辺で獲物を待ち伏せます。水辺に立ち、魚が水面近くに来るのを待って、素早く足で捕らえます。フクロウ類特有の消音翼は持たず、羽音は比較的大きいですが、川のせせらぎがその音をかき消す役割を担っていると考えられています。
絶滅は危惧されている?
IUCNレッドリストではEN (絶滅危惧)に分類されています。日本の環境省レッドリストでもIA類(CR)と、最も絶滅リスクが高いカテゴリに指定されています。
主な減少要因は、森林伐採による営巣木の消失と、河川改修やダム建設による餌場の環境悪化です。交通事故や感電事故も脅威となっています。
IUCNレッドリストとは、国際自然保護連合(IUCN)が作成している、世界で最も包括的な絶滅のおそれのある野生生物のリストです。正式名称は「The IUCN Red List of Threatened Species™」といいます。
IUCNレッドリストの分類
分類(英名) | 分類(和名) | 説明 |
---|---|---|
EX (Extinct) | 絶滅 | 最後の1個体が死亡したことが疑う余地のない種 |
EW (Extinct in the Wild) | 野生絶滅 | 本来の生息地では絶滅し、飼育下・栽培下でのみ生存している種 |
CR (Critically Endangered) | 深刻な危機 | ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い種 |
EN (Endangered) | 危機 | CRほどではないが、近い将来、野生での絶滅の危険性が高い種 |
VU (Vulnerable) | 危急 | 野生での絶滅の危険性が増大している種 |
NT (Near Threatened) | 準絶滅危惧 | 現時点では絶滅危惧ではないが、将来的に移行する可能性がある種 |
LC (Least Concern) | 低懸念 | 絶滅リスクが低く、保全上の懸念が少ない種 |
DD (Data Deficient) | 情報不足 | 評価するための情報が不足している種 |
NE (Not Evaluated) | 未評価 | まだ評価が行われていない種 |