
シロフクロウ
英名:Snowy Owl
学名:Bubo scandiacus
分類:フクロウ目フクロウ科ワシミミズク属
属名の Bubo はワシミミズク類を指し、種小名の scandiacus は「スカンジナビアの」を意味します。その名の通り、雪のように白い羽毛が特徴の、北極圏を代表する大型フクロウです。
その神秘的な美しさから、世界中で人気の高い鳥です。特に、小説・映画「ハリー・ポッター」シリーズで主人公の相棒「ヘドウィグ」として登場したことで、その知名度は不動のものとなりました。
シロフクロウの特徴
どれくらいの大きさ?体の特徴は?
体長52-71cm、翼開長126-150cm。厚い羽毛に覆われているため、非常に大きく見えます。
オスは成長するにつれて白くなり、年老いたオスはほぼ純白になります。メスは白い地色に、黒や褐色の横縞模様が多く入っており、オスよりも大きくなります。またオスとメスで共通して、目は鮮やかな黄色で、足先まで羽毛が密に生えており、寒さから身を守るための適応が見られます。
どこに生息している?
北アメリカ大陸とユーラシア大陸の北極圏周縁部(ツンドラ地帯)で繁殖します。
樹木のない広大なツンドラ地帯を主な生息地とします。冬になると、餌を求めて南下し、草原や海岸、農耕地などで見られます。餌となるレミングの発生数に応じて、出現する場所や数が大きく変動(「アタリ年」「ハズレ年」が生じる)します。
何を食べて生きているの?狩りの方法は?
主にレミング(タビネズミ)を捕食します。レミングが少ない年には、ハタネズミ、ウサギ、ライチョウなどの鳥類も食べます。
北極圏の夏は白夜であるため、昼行性で活動します。 見晴らしの良い低い岩や地面にとまり、獲物を探します。獲物を見つけると、静かに滑空して接近し、強力な足で捕らえます。
繁殖:地面のわずかな窪みに、直接卵を産みます。レミングの発生数が多い年には、通常より多くの卵を産むことが知られています。
絶滅は危惧されている?
IUCNレッドリストでは VU (危急) に分類されています。
かつてはLC(低懸念)とされていましたが、近年の調査で、これまで考えられていたよりも個体数が少なく、また減少傾向にあることが判明し、2017年にVUへと引き上げられました。気候変動による北極圏の環境変化が、餌となるレミングの増減サイクルに影響を与えていることが、最大の脅威と考えられています。
IUCNレッドリストとは、国際自然保護連合(IUCN)が作成している、世界で最も包括的な絶滅のおそれのある野生生物のリストです。正式名称は「The IUCN Red List of Threatened Species™」といいます。
IUCNレッドリストの分類
分類(英名) | 分類(和名) | 説明 |
---|---|---|
EX (Extinct) | 絶滅 | 最後の1個体が死亡したことが疑う余地のない種 |
EW (Extinct in the Wild) | 野生絶滅 | 本来の生息地では絶滅し、飼育下・栽培下でのみ生存している種 |
CR (Critically Endangered) | 深刻な危機 | ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い種 |
EN (Endangered) | 危機 | CRほどではないが、近い将来、野生での絶滅の危険性が高い種 |
VU (Vulnerable) | 危急 | 野生での絶滅の危険性が増大している種 |
NT (Near Threatened) | 準絶滅危惧 | 現時点では絶滅危惧ではないが、将来的に移行する可能性がある種 |
LC (Least Concern) | 低懸念 | 絶滅リスクが低く、保全上の懸念が少ない種 |
DD (Data Deficient) | 情報不足 | 評価するための情報が不足している種 |
NE (Not Evaluated) | 未評価 | まだ評価が行われていない種 |